2007年08月10日
エピソード33 8月10日

1)“大国主の尊”のハイテク皮膚工房
さてご存知の通り、歯は抜け替わるので“骨”ではありません。それでは爪は一体何になるのでしょう?・・・・・答えは「皮膚」です。皮膚が硬化したものです。爪には指先の形状を維持する役目と保護する役目がありますが、もう一つ・・・・。指先の感覚をより鋭敏にし、指が細やかな作業をこなす為にも一役買っているのです。指の腹の感覚が指の中でもひときわ敏感な理由は、その感覚情報が指の深部を通り抜け、「爪の内側面」にせきとめられる事で感覚情報をより鋭敏に保つ為です。逆に言えば爪がなければ、その感覚情報の多くは反対側に抜けることになります。爪は指先端部分の感覚を正確に把握する為の反射板になっている訳です。だから爪がなくなると字を書いたりする繊細な作業がやりづらくなることになります。
白ウサギが爪まではがされたのかはわかりませんが、いずれにせよ大きな傷を負ったのは事実です。 大国主の尊は白ウサギに、「まずきれいな川の水で体を洗い、そのあと“がまの穂”に包まれなさい。」と教えました。すると、白ウサギの赤肌に皮膚と白毛がまたたく間にフサフサと再生されたのです。現代科学を持して皮膚移植等を行っても、免疫抑制剤などの投与が必須になりますが、これは自分の皮膚の再生ですから何の拒絶反応もありません。
こんなに凄い「皮膚と体毛の再生」。ハイテク美肌化粧品とハイテク育毛剤の混合体=“がまの穂”を駆使する大国主の尊が現代にいれば、さぞビッグビジネスを成功させていた事でしょう。
2)彷徨う透明人間
一度はなってみたい透明人間=皮膚のみならず体全体が透視できる状態。
実は仮に透明人間になれたとしても、いわゆる僕みたいな煩悩ある人間が考えそうな悪戯の数々?は実際にはできないようです。その理由は・・・・。モノを見るという事は「眼球に取り込んだ光による映像を網膜が一点で受け取り、その情報を視神経を介して脳に伝えていく作業」なわけですが、透明人間になっちゃうと網膜への光情報が散乱してしまうのです。平たく言えば何も見えない状態になってしまう訳です。したがって、思い描いた「あれやこれや」は全く実行不可能。透明人間は割りが合わないので諦めましょう。
さて、皮膚は「光」を遮断するだけでなく、外部からの様々な刺激から体を守ってくれます。表皮の大きさは平均的な成人でタタミ1畳分ぐらいの大きさがあると言われていますが、表皮の下の真皮とよばれるコラーゲン組織によって、皮膚はちょっとやそっとの力で引き伸ばされても復元できる弾力性を発揮出来る様になっています。その”タタミ1畳分の防御性や弾力性”をしっかりサポートするのは、何と言っても「ビタミンC」です。冬の風物詩の「ゆず湯」はビタミンCがたっぷり含まれますし、柑橘類を豊富に食べる事はもちろん有益です。また、乾布摩擦などの物理的な刺激もお奨めです。全身の皮をむかれたら“がまの穂”頼みとなりますが、日常生活でのちょっとした「お肌のケア」であれば、我々には有難い御先祖様からの知恵の数々がたっぷりとあります。どんどん活用していきましょう!
投稿者 Melody : 14:14